施設長のことば

Message from manager

子どもたち一人一人の
自立を応援したい

「こはるび」は、2012年設立の児童養護施設です。
実は、児童養護施設の歴史をたどると、戦災孤児を保護する施設から始まったとされています。歴史の長い施設が多い中、「こはるび」は極めて新しい施設と言えるでしょう。

施設の構造は、かつては大部屋が大半を占めていましたが、「こはるび」では、一般家庭に近づけたいという思いから少人数制のユニット型(1ユニット6人)を採用しました。ユニット単位でルールづくりをするなど、ユニット自らが運営を主導し、日々の生活を送っています。 歴史が浅いだけに職員が若いことも「こはるび」の大きな特徴の一つで、現場スタッフは最年長でも41 歳、平均年齢は20代です。若いスタッフたちはコミュニケーションを密に、現場で相談しながらユニットを運営しています。
「こはるび」は教育施設ではありませんので「凡事徹底」を目標に、日常生活をきちんと送ることができる力を養うことが基本ではありますが、私は常々、高校卒業後の進学も視野に応援していきたいと考えています。日本全体では70%を超える高校卒業後の進学率は児童養護施設では20数%にすぎません。子どもたちが将来、経済的・精神的に自立でき可能性を広げられるよう、給付型の奨学金なども利用しながら進学できる子を増やしていくことが今後の「こはるび」の目標です。

児童養護施設 こはるび施設長 峰岸嘉尚